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タイヘイグループ
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2008年10月12.13日で宮崎県で開催された日本薬剤師会学術大会において、口頭発表及びポスター発表を行いました。
薬剤師を中心に全国でも最大の32名が参加いたしました。




口頭発表 O-13-6-1
「個人情報と調剤薬局業務のあり方」
 
タイヘイ薬局Aコープ店 ○(K・M)
【目的】
2005年4月1日より個人情報保護法が全面施行されました。法律の主たる目的は、個人情報の有用性に配慮しつつ個人の権利利益を守ると言うことであります。さて、私たちが働いております調剤薬局の現状は、この趣旨においてあまりにも無防備ではないでしょうか。それに反して患者様から頂く個人情報の数は少なくありません。特に調剤薬局においては他の業界よりも高いポリシーとシステムが必要だと考えられます。そこで患者様の個人情報の安全な管理が急務と考え、2006年3月に日本工業規格「JISQ15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」に適合しているプライバシーマークを取得いたしました。本年(2008年)に最初の更新の時期がきまして、薬局内の監査、社員教育によって見直しが図られました。

【方法】
調剤薬局の業務の中で業務の種類ごとにリスク度を数値で表すことでどこの部分の業務がリスク度が高いのか、低いのかを薬剤師、事務職員の意識の徹底を図り、リスク度が高いところでは、どういう措置を講ずべきかなどを、研修、教育、または監査の中で議論し研究を図り、進歩がみられました。ただ漠然として、個人情報の安全な管理といっても、現場での認識は今一歩の感がありましたが数値化することで、理解が進みました。リスク度評価の数値化にあたっては、脅威の可能性、脆弱性の程度、影響度の3点で行いました。リスク度評価の数値化で薬剤師、事務職員の患者様の個人情報の安全管理の標準化も進みました。

【結果・考察】
今後調剤報酬の抜本的改正もうわさされる中、ますます厳しい時代が到来するのは、間違いないところです。その中で他の薬局との差別化を図り生き残っていくかは、調剤薬局の今最大のテーマであり急務の課題であります。そこを、真正面から取り組むことによって患者様からの信頼を勝ち取り地域に根ざした本来の調剤薬局の使命があると考えました。それがプライバシーマークの取得と更新でありました。また今回の副産物として、調剤業務の無駄の排除と効率化が進み、ここのところの改善が最大の収穫だったのかも知れません。企業トップの強い意志と理念が今回の改善につながり、また継続することによって、ただ単に、患者様の個人情報の安全な管理の面だけでなく、薬局全体の業務改善に今後も邁進したと思っております。



口頭発表 O-13-6-3
「タイヘイ薬局グループのヒヤリハットの現状とその分析」
 
タイヘイ薬局メディカルモール・おぎ店 ○(K・T)
【目的】
平成19年4月より調剤を行う薬局が医療提供施設となり「医療安全管理体制」が義務付けられ、タイヘイ薬局グループでも医療安全管理指針を作成している。その指針で調剤トラブルについて次のように定義している。調剤事故=患者に健康被害が発生したもの。調剤過誤=薬剤師の過失により起こったもの。ヒヤリハット=患者に健康被害はなかったがヒヤりとしたりハッとした出来事。ハインリッヒの法則では「1件の重大事故の背景には、29件の同様の軽症事故、更に300件の同種のインシデントが存在する」とある。この法則にあてはめると(1:29:300=調剤事故:調剤過誤:ヒヤリハット)のように考えることができる。調剤事故防止のためにはその背景に存在する調剤過誤・ヒヤリハットの現状を把握することが必要不可欠である。これまで我社は調剤過誤の報告は行われてきた。今回新たな取り組みとして、調剤事故・調剤過誤の背景に存在する同種のヒヤリハット事例について報告し、報告書を用いて詳細な現状把握を行った。

【方法】
1.ヒヤリハット報告書の作成 発生日時・事例内容・原因等の項目を含む全12項目とした。
2.実施店舗 佐賀県内のタイヘイ薬局グループ8店舗で行った。
3.実施期間 H19年12月〜H20年5月
4.解析 ヒヤリハット事例を月別・店舗別・薬剤師の経験年数別等の発生状況について分析した。

【結果】
事例の集計により必ずしも処方箋が集中している時間帯だけにミスが集中するわけではないことがわかった。また事例内容は規格ミスや計数ミス、別薬調剤などがあるが剤数が少ないものでもミスが見られた。調剤以外の項目では薬袋、PC入力ミスも多数報告されている。

【考察】
薬局業務における監査のポジションの重要性について再認識できた。このことは一人の薬剤師のリスクがいかに大きいかを理解できると思う。また調剤に関してだけでなくPC入力や薬袋のミスは患者のコンプライアンスの低下ひいては患者からの信頼を失ってしまうため事務職員の教育にも力を入れていかなければいけない。改善策の記載が「処方箋をよく見る。注意する」といった曖昧なものが多かったが今後より具体的なものにしていく必要があると思う。




ポスター発表 P1-2
「H20年度改定による後発品使用促進に対するグループの取組」
 
タイヘイ薬局Aコープ店 ○(O・K)、かみみね薬局 (Y・S)、
 タイヘイ薬局医大前店(S・J)、タイヘイ薬局メディカルモール・おぎ店 (M・T)
【目的】
H20年4月より処方せん様式変更により、医師の判断による後発品への変更が全て不可の場合、署名又は記名・捺印となり、これにより署名等がない処方せんの場合、患者の選択に基づき、記載された先発医薬品に代えて後発医薬品の調剤が可能となった。また、後発医薬品の調剤を促進する観点から、後発医薬品の調剤に要するコストの負担に鑑み、薬局の調剤基本料を引き下げた上で、後発医薬品が30%以上の場合の加算が創られた。消費者のジェネリック医薬品への関心は徐々に高まりつつある。しかしながら、応需状況はまだまだ整っておらず、積極的に変更を行っていないのが現状である。そこで、我がグループにおいて現状を把握し、いかにして後発医薬品の促進を行っていくか検討した。。

【方法】
後発医薬品に対する患者の意識を確認するためのアンケートを1ヵ月間実施。また様式変更前後の後発医薬品の調剤数、各薬局の在庫状況、各薬局の促進に対する取り組み等を調べ、比較検討を行った。また、グループ内の在庫状況をすぐに確認できるように統一リストを作成し、促進効果を狙った。

【結果】
現場で接する患者の意識はまだ浸透していない状況だった。それに伴い、変更希望の患者数も圧倒的に少なく、まだまだこれからの取り組みになる現状である。応需の状況もまだ時間的ロスが生じる場合が多い。

【考察】
まだまだ、整備しなければならない課題が多い。後発品の情報を薬剤師がしっかりと把握し、患者様に十分な情報を提供できるようになる必要性があると思われる。現在の日本の状況を考えると今後、後発医薬品の変更は更に加速せざるを得なくなるだろう。わがグループも後発品の情報を得るための勉強会の開催、促進のための資料づくり、在庫状況のリアルタイム確認のできるシステムづくりなどに取り組んでいきたい。




ポスター発表 P35-4
「お薬手帳実績アップにむけて」
 
タイヘイ薬局しろいし店 ○(A・Y)、(H・S)、(H・Y)、(T・U)
【目的】
今日、薬剤は多種多様な広がりを見せ後発品も含め同種同効果も増えてきている。日常の薬局業務をしているなかで、患者さんにとっては他科を受診している場合も多く併用薬をチェックしようとしても不明なこともあり困った事もあった。今回このような状態を改善する一つの方法としてタイヘイ薬局グループではお薬手帳を広め待ち時間の短縮と併用薬のチェックを容易にすることを試みた。

【方法】
お薬手帳の広め方は、あえて統一せず各店舗に任せることにした。お薬手帳を知らない患者さんが多く見本を見せ持参の有無を確認したり、お薬手帳に関心を持ってもらえるよう目に届くところに手帳を並べたり、お薬手帳とは・・などのポスターを貼ったりした。手帳を忘れた方にも笑顔で「お薬手帳、また持ってきて下さいね。」と根気強く声かけをした。それから病院にかかるときに必要な診察券や保険証を手帳のポケットや日頃持ち歩くカバンやバッグに入れておくよう薦めお薬手帳に処方内容の記載だけでなく、血圧、血液検査の結果等を一見できるようなチェックシートを作り数値を記入したりしながら、おこりやすい副作用や副作用の軽減法を手帳に貼り投薬時に赤丸しながら説明をした。

【結果】
グラフの分析と結果

【考察】
お薬ノートを通して併用薬をチェックするだけでなくBpやBSなどのチェックシートを渡すことで日常の食生活や運動などの自己管理の重要性も自覚してもらえるようになり、よりよい服薬指導が出来る様になったと思う。この事は、コンプライアンスを向上させる結果になってきていると思う。今後患者さんにより安全で適切に薬を服用してもらえるようなお薬手帳となるように努力していきたい。




ポスター発表 P38-1
「個人情報保護における薬局の活動報告」
 
タイヘイ薬局 ○(E・T)、タイヘイ薬局Aコープ店 (K・M)
【はじめに】
2005年に個人情報保護法が全面施行されて個人情報への社会的機運が高まりました。そのような中で弊社は2006年にプライバシーマークを取得しました。このプライバシーマーク制度は個人情報について適切な保護措置を講じる体制を整備している事業者等を認定して、その旨を示すプライバシーマークを付与し、事業活動に関してプライバシーマークの使用を認める制度です。

【取り組みについて】
薬局内での取り組みとしては、他の医療機関や、保険機関からの個人情報の問い合わせについての対応、処方せん・薬歴・FAXの取扱いについてのマニュアルの作成・実行、また、社員の個人情報保護への意識と知識を高めるため、定期的にPDCAを用いて研修を行っています。。

【まとめ】
この1年間の活動を振り返り、個人情報保護の為の活動の積み重ねが、患者様からの信頼を得ることになり、これが「選ばれる薬局」になる為の要素の1つだと感じられるようになりました。今後も高いレベルを目指して個人情報遵守に努めていきたい。




ポスター発表 P45-5
「調剤薬局グループの勉強会」
 
タイヘイ薬局 ○(O・H)、(M・S)、(M・W)、(E・M)、(T・K)、(M・M)、(K・R)
【目的】
わが社は薬剤師としての質の向上のため、定期的に勉強会を開いている。数店舗を持つ調剤薬局グループとして1年間を通し、どのような勉強会が必要か新人薬剤師で検討した。また、日本薬剤師会学術大会を通し、他の薬局との意見交換の場にしたいと考えている。

【方法】
H19.5月:整理整頓→一店舗の整理整頓を取り上げ、スライド発表し、全店舗もう一度整理整頓を見直す。7月:お薬ノートの活用法→どのようにしたらお薬ノートをより活用していただけるかを考える。9月:接遇研修→講師を招き、サービスに対する心得、接遇を学ぶ。11月:薬歴→全店舗SOAPによる薬歴記載の一本化を取り入れることにより、他店舗との薬歴の平均化をはかる。H20.1月:調剤ミスを防ぐために→調剤棚に他規格があるものに対し、注意喚起のシールを貼るなどの対策を話し合う。3月:調剤報酬改定と薬袋の記載ミスをふせぐために→薬袋の記載ミスを防ぐために一回量が1錠(カプセル、包)以上のものには丸をつけるなどの対策を行った。*各月メーカーによる薬剤の勉強会も行っている。

【結果】
グループで勉強会を定期的に行うことで、他店舗の現状がわかり、ヒヤリハット対策や工夫などの情報を共有化できるようになった。また、勉強会で接遇や薬歴、薬袋などの議題を取り上げることで他店舗に移動になったとき、グループ内の差異を少なくしているのでスムーズに対応できる。そして、このような勉強会を行うことでどの店舗においても患者様が一定のサービスを受けられることにつながっている。

【考察】
グループでの勉強会を行うことで他店舗はどんな試みをしているかといったことがわかり、また自身の店舗にも活用できるという利点があった。勉強会を終えて議題について改善すべき出来たかまた新たに問題が生じたかなどの意見交換ができていなかったことが改善すべき点で今後の問題でもある。今後勉強会の議題を提案する場を作ったり勉強会後の意見交換などをしてもっと自分たちで勉強会を作り上げていきたい。現場の職員が意見を提示することにより、薬局グループ全体がレベルアップすることが望ましい。





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