日本社会医療学会第10回記念大会に参加してきました。 |
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「調剤ミスを防ぐためのヒヤリハットの活用」
「超高齢社会における福祉用具事業者の役割」
発表内容はこちら
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REPORT |
高久史麿先生の講演「日本の医療をどうすればよいか」(ポイント)
【現在の医療が直面している問題点】
・医師が足りているのか?
医師の仕事の増大、専門分野の細分化、診療科偏在、地域偏在などの要因から、医師不足の現状が現れている。
・病院医療の危機
病院勤務医師の仕事量が増大し、労働時間が増えている。
睡眠時間の減少で、リスクが拡大する可能性もある。
病院勤務医師の開業志向が高まっている。
・プライマリケア医の必要性
一次医療・二次医療・三次医療がシステムとして機能していない。
一次医療を担うプライマリケア医を育成する必要がある。
【日本の医療の課題】
・医師の技能を評価しない
・三次医療機関への患者集中
・プライマリケア医よりも専門医を高く評価する傾向
・仮説を立てる前に網羅的な検索をする医師の発想
・対費用効果の軽視
【各問題点・課題の解決の処方箋】
・医療のシステム化を図る必要。
一次医療機関(診療所)は住民の健康管理、疾病予防と早期発見、慢性疾患の診療に重点
二次医療機関(地域病院)は主として一次医療機関からの紹介患者を診察・治療
三次医療機関(地域基幹病院)は一次、二次医療機関からの紹介患者を診療・治療
救急患者はフリーアクセスを可とする
それぞれの医療機能と診療内容に応じて診療報酬を支払う
・上記のようなシステムを構築する為に、医師の教育・研修や認定、制度のあり方、患者のかかり方まで含めて、
医療の形を抜本的に検討しなおす必要がある。
辻哲夫先生の講演
「医療制度改革が目指すもの」(ポイント)
【わが国における人口動態の状況】
・わが国の高齢者(65歳以上)の数は、これから30年弱で約1100万人増える。
・特に、後期高齢者(75歳以上)の数は、今から25年でほぼ倍増する。
【高齢者介護施策の現状と課題】
・介護保険の制度は社会に定着している・
・今後、介護予防や地域ケア体制の構築を推進していく必要がある。
【医療費の動向とその背景】
・わが国の国民医療費は、国民所得を上回る伸びを示している。
・国民医療費の伸びは、高齢期の生活習慣病の増加が大きな要因であり、高齢化の進展が大きく関連している。
・しかし、生活習慣病は、(若い頃からの)生活習慣の改善によって防ぐ事ができる。
【これからの医療のあり方】
・医療機能に分化と機能連携を積極的に進める必要がある。
・地域における高齢者の生活機能を重視して、それを支えるようなシステムを地域ごとに作っていくことが大切である。
・生活習慣病の予防に国を挙げて取り組むべき。
【医師不足への対応】
・医療提供体制を再編成しなければならない。
・診療科別・地域別にきめ細かく対応を考える必要がある。
・国民も、医療へのかかり方を考え直すべき。
【「国民の幸せ」を実現する改革に向けて】
・予防を重視して、国民の健康をより良くするとともに、患者の視点に立って安全・安心で質の高い医療を確保することを
目指す。
・改革に関わる全ての関係者が共通の理解に立って、それぞれの役割を認識して取り組む事が大切である。
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日本社会医療学会に参加して・・
医療学会に参加して日々の薬局業務の中では、得ることができない日本の医療の現状そして医療のあり方について
医療界の中心で活躍されている先生方から話を聞くことができて大変勉強になりました。普段の生活で医療情勢に
ついて考えることは少なく、医師の過労働や診療偏在、地域偏在などから医師不足が深刻であること、専門医だけ
でなく、今はプライマリケア医(家庭医)が求められていること、これから医療と福祉の連携が重要になることなどを知り
医療に対して視野を広げることができました。医療に携わるものとして医療情勢の変化に目を向け、その中で働いて
いることを、自覚して、医療のあり方について考えることも必要だと感じました。 タイヘイ薬局 薬剤師(M・M)
日本社会医療学会に参加して・・
大会のテーマ「日本の医療はどうすればいいのか」サブテーマ「地方の医療・福祉をどう立て直すか」に沿って、
進められた。日本は世界的に見ても高い医療水準を誇る。その一方で医師不足や診療科の偏在、地域偏在など
多くの問題がある。医師の数を単純に増やすのではなく、どのような医師を増やすのかが大切である。また、プラ
イマリケア医(家庭医)といわれる総合的にみる事ができる医師の存在が大事であることが分かった。問題の解決
には現場だけでなく行政にも頑張って頂く必要がある。医療の世界、福祉の世界でそれぞれ質の向上を図ること
は大事である。ただし、独立しているのではなくそれぞれの連携が大事になる。医療従事者や地域の方々、行政と
の連携が地方の医療には特に必要なのだと感じた。今回の学会でそれぞれの地域での現状を知る事ができた。
これを日頃の薬局業務に活かせていけたら良いと思う。 タイヘイ薬局 薬剤師(J・M)
日本社会医療学会に参加して・・
日本の医療界の第一線で活躍されている水野肇先生、高久史麿自治医科大学学長、辻哲夫東京大学教授の講演
を聴くことができ、今後の医療の方向性や課題について(在宅医療の推進・高齢者住宅の整備等)理解する事がで
きました。この方向性に対し当社が地域の医療・介護の発展の為に何をしていかなければならないかを深く考え、
発展していかなければなりません。また、医療界の第一線で働かれている方にお会いすることができたことは、今
後の自分の糧になることと思います。(表情・姿勢・服装・話し方・態度・様子など)今回当社からは、2題の個別発
表を行うことができました。個別発表を行うには発表内容について十分に理解しなければならないため、自己学習
が促され、幅広い知識の習得とスキルアップが図られ、視点が広がる効果があると思います。また、発表内容
が日常の業務に反映されPDCAサイクルに組み込まれることで、業務改善が行われノウハウの蓄積が期待され
サービスの質の向上に繋がっていくと思います。 タイヘイM&C (M・Y)
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